「ドラム式と縦型、どっちを買えばいいの?」
家電量販店で悩んで悩んで、結局よくわからないまま帰ってきた経験はありませんか?価格差も大きいし、失敗したくない。そんな方のために、この記事では洗浄力・乾燥性能・電気代・価格・スペースなど9つの視点で徹底比較します。
結論から言うと、どちらが「絶対に正解」というわけではありません。あなたのライフスタイルに合った選択が正解です。この記事を読めば、自分にはどちらが向いているかがはっきりとわかります。
ドラム式 vs 縦型 結論を先に
| あなたの状況 | おすすめ |
|---|---|
| 乾燥まで全自動で済ませたい・共働き | ドラム式 |
| 洗浄力重視・泥汚れが多い(子どもの運動着など) | 縦型 |
| とにかく本体価格を抑えたい | 縦型 |
| 水道代を抑えたい | ドラム式(年約4,900円の差) |
| 洗うだけで、費用を抑えたい | 縦型(電気代はほぼ同じため) |
| 設置スペースが限られている | 縦型(※幅で比較) |
| 衣類をふんわり・傷めずに乾かしたい | ドラム式 |
同じメーカー・同じ12kgで並べるとこうなります
この記事では「一般的にドラム式は〜」という話ではなく、実際の製品の数値で比べます。条件をそろえるため、どちらもパナソニックの12kgモデルを選びました。メーカーが違うと設計思想の差が混ざってしまうためです。
| 項目 | ドラム式 NA-LX129E | 縦型 NA-FA12V6 |
|---|---|---|
| 洗濯・脱水の容量 | 12kg | 12kg |
| 乾燥の容量 | 6kg(ヒートポンプ) | 化繊2kgの風乾燥のみ |
| 洗濯1回の水の量 | 83L | 139L |
| 洗濯1回の電気 | 68Wh | 70Wh |
| 洗濯にかかる時間 | 約32分 | 約36分 |
| 洗い時の運転音 | 32dB | 37dB |
| 脱水時の運転音 | 41dB | 39dB |
| 本体の重さ | 81kg | 51kg |
| 幅×奥行×高さ | 639×722×1,060mm | 637×694×1,086mm |
| 今の売値 | 約287,700円 | 約167,600円 |
この表から読み取れることは3つあります。
1つ目は、水の量が1.7倍違うことです。83Lと139Lで56Lの差があります。これは2Lのペットボトル28本分で、毎日となると効いてきます。
2つ目は、電気の量がほとんど同じことです。68Whと70Wh。「ドラム式は省エネ」と言われますが、洗う工程だけを見ると差はありません。省エネと言われるのは乾燥まで含めたときの話です。
3つ目は、価格が12万円違うことです。この差をどう考えるかが、選択の分かれ目になります。後ほど、水道代で何年かけて取り戻せるのかを計算します。
比較① 洗浄力
縦型が有利です。縦型はたっぷりの水に衣類を沈め、パルセーター(羽根)で力強くもみ洗いします。泥汚れ・土汚れ・食べこぼしなど固形汚れに非常に強く、子どもの体操着や作業着が多い家庭に向いています。
ドラム式は少ない水と高濃度の洗剤で「たたき洗い」をする方式です。皮脂汚れや汗汚れには強いですが、泥汚れはやや苦手。ただし近年のモデルは温水泡洗浄・超微細気泡・スチーム機能などで洗浄力が大幅に向上しており、一般家庭の日常洗濯なら大きな差は感じにくくなっています。
比較② 乾燥性能
ドラム式が圧倒的に有利です。ドラム式のヒートポンプ乾燥は低温でじっくり乾かすため、衣類が縮みにくく・傷みにくく・ふんわり仕上がります。外干し不要で、梅雨や花粉シーズンも快適に過ごせます。
ここは誤解されやすい点なので、はっきり書いておきます。今回比べた縦型NA-FA12V6の乾燥は「化繊2kgの風乾燥」だけです。ヒーターで乾かすのですらなく、送風で湿り気を飛ばす機能にとどまります。カタログにも「簡易乾燥(送風機能)」と書かれています。
つまり「縦型でも乾燥できるだろう」という前提で選ぶと、必ず後悔します。タオルやシャツを乾かす用途には使えません。ドラム式は同じ12kgで乾燥6kgに対応しているので、ここは比較というよりできるかできないかの違いです。
乾燥を本当に使いたい場合、縦型を選ぶなら別に衣類乾燥機を買うことになります。その費用(5万円から10万円ほど)と置き場所も含めて考えると、価格差12万円の見え方が変わってきます。
比較③ 電気代・水道代(年間コスト比較)
具体的な数字で比べてみましょう。
| 洗濯1回あたり | ドラム式 NA-LX129E | 縦型 NA-FA12V6 |
|---|---|---|
| 使う水の量 | 83L | 139L |
| 使う電気 | 68Wh | 70Wh |
| 水道代 | 約20円 | 約33円 |
| 電気代 | 約2.1円 | 約2.2円 |
| 1回の合計 | 約22円 | 約35円 |
| 毎日使った場合の年間 | 約8,000円 | 約12,900円 |

ここで意外なのが電気代がほとんど変わらないことです。洗濯だけなら68Whと70Whで、差は1回あたり0.1円ほどしかありません。「ドラム式は省エネ」とよく言われますが、それは乾燥まで使ったときの話で、洗う工程だけを比べるとほぼ互角です。
差がつくのは水道代のほうです。使う水の量が83Lと139Lで56L違うため、1回あたり約13円、毎日使って年間およそ4,900円の差になります。
ただし、この差だけで本体価格の差を埋めるのは現実的ではありません。同じパナソニックの12kgで比べると、ドラム式が約28.8万円、縦型が約16.8万円で12万円の開きがあります。年間4,900円ずつ取り戻すとしたら、24年以上かかる計算です。洗濯機の寿命は7年から10年なので、洗うだけの用途なら、ドラム式は金額の面では元が取れません。
比較④ 本体価格・トータルコスト
本体価格は縦型が有利です。同容量で比べると、縦型は5〜15万円程度で購入できるモデルが多いのに対し、ドラム式乾燥機能付きは20〜40万円台が中心です。
ここで「長い目で見れば元が取れる」と書かれることが多いのですが、実際に計算すると、そう単純ではありません。
同じパナソニックの12kgでは価格差が約12万円。洗濯だけで比べたときの差は年間およそ4,900円なので、取り戻すには24年以上かかります。洗濯機の寿命は7年から10年程度なので、洗うだけの用途なら金額では元が取れません。
では何に価値があるかというと、干す手間がなくなることです。洗濯物を干して取り込む作業を1回12分とすると、毎日なら年間で約73時間。10年で730時間になります。この時間をお金で買うかどうか、という判断のほうが実態に近いです。
コインランドリーの乾燥機を使えば1回400円から600円かかります。週2回使うだけでも年間4万円を超えるので、その用途があるなら見え方はまた変わります。
比較⑤ 設置スペース
縦型が有利なケースが多いです。一般的なサイズ感は以下のとおりです。
| 種類 | 幅 | 奥行き | 高さ |
|---|---|---|---|
| ドラム式 | 約60〜65cm | 約60〜72cm | 約85〜105cm |
| 縦型 | 約54〜60cm | 約55〜60cm | 約95〜105cm |
ドラム式は扉が前面に開くため、扉前に40〜50cmの空間も必要です。賃貸の洗濯機置き場や幅が限られたスペースには縦型が収まりやすい場合があります。購入前に必ず設置場所のサイズを採寸しましょう。
比較⑥ 洗濯時間
かつては縦型のほうが短いと言われていましたが、今の上位モデルでは逆転しています。パナソニックの12kgで比べると、洗濯だけの目安時間はドラム式が約32分、縦型が約36分です。ドラム式のほうが4分早く終わります。
これは、ドラム式が少ない水で洗う分だけ、給水と排水にかかる時間が短くて済むためです。ただし機種によって差があるので、購入前にカタログの「目安時間」を確認してください。
ただし乾燥まで含めた「洗濯〜乾燥トータル」で考えると話が変わります。ドラム式は洗濯〜乾燥まで全自動で約2〜3時間、縦型は洗濯後に手動で干す時間・取り込む時間が別途かかります。「洗濯にかける手間の総量」はドラム式のほうが圧倒的に少ないのが実態です。
比較⑦ 騒音・振動
ドラム式が有利なモデルが多いです。ドラム式は回転方向が安定しているため、高速脱水時の振動が縦型より少ない傾向があります。
縦型はパルセーターの回転による水の動きで洗うため、洗濯中の水音が気になることがあります。マンションや集合住宅で夜間・早朝に使いたい場合は、ドラム式のほうが近隣への配慮になる場合があります。
比較⑧ 容量の選択肢
縦型のほうが小容量モデルが豊富です。縦型は5kg〜の小型モデルが揃っており、一人暮らしや二人暮らしにも選びやすい。ドラム式は乾燥機能付きになると10kg前後の大容量モデルが中心で、小容量は選択肢が限られます。
家族構成と洗濯量に合ったサイズを選ぶことが大切です。目安として、1人あたり約1.5kgの洗濯物が出ると言われています(4人家族なら6〜8kgが目安)。
比較⑨ お手入れのしやすさ
縦型が若干有利ですが、差は縮まっています。ドラム式は乾燥フィルターを毎回掃除する必要があり、手間に感じる方もいます。ただし日立の「らくメンテ」のように、乾燥フィルターそのものをなくしたモデルも登場しています。
縦型は乾燥フィルターの掃除が不要なぶん日常のお手入れは楽ですが、洗濯槽のカビが発生しやすいという弱点があります。月1回の槽洗浄が推奨されており、どちらも定期的なメンテナンスは必要です。
9項目まとめ比較表
| 比較項目 | ドラム式 | 縦型 |
|---|---|---|
| 洗浄力(泥汚れ) | ○ | ◎ |
| 乾燥性能 | ◎ | △ |
| 水道代(洗濯1回) | ◎ 83L | △ 139L |
| 電気代(洗濯のみ) | ○ 68Wh | ○ 70Wh(ほぼ互角) |
| 電気代(乾燥まで) | ◎ 800Wh | ― 乾燥できない |
| 本体価格 | △ | ◎ |
| 設置スペース | △ | ○ |
| 洗濯だけの時間 | ◎ 約32分 | ○ 約36分 |
| 干す手間 | ◎ 不要 | △ 毎回必要 |
| 騒音・振動 | ○ | △ |
| お手入れ | ○ | ○ |
ライフスタイル別おすすめ
共働き世帯・忙しい方 → ドラム式
帰宅後に洗濯物を取り込んで干す時間がない方には、ドラム式が断然おすすめです。夜寝る前にセットすれば、翌朝乾いた状態で取り出せます。「洗濯を考えなくていい生活」は想像以上に快適です。
小さな子どもがいる家庭 → 縦型(または乾燥ありドラム式)
泥んこ遊びや食べこぼしが多い子育て期は、縦型の洗浄力の高さが活きます。ただし「乾燥まで任せたい+泥汚れも多い」という場合は、ドラム式の上位モデル(温水洗浄搭載)という選択肢もあります。
一人暮らし → 縦型(コスト重視)またはドラム式(利便性重視)
一人暮らしで洗濯量が少なく初期費用を抑えたいなら縦型で十分です。一方、仕事が忙しく「洗濯の手間をゼロにしたい」という方はドラム式を選ぶと生活の質が大きく変わります。一人暮らし向けドラム式おすすめ3選もあわせて参考にしてください。
節約を最重視する方 → 縦型
本体価格を抑え、光熱費も最小限にしたいなら縦型が適しています。乾燥機能は使わず自然乾燥をメインにすれば、ランニングコストを最小化できます。
マンション・集合住宅の方 → ドラム式
騒音・振動が少なく、夜間でも使いやすいドラム式がおすすめです。また乾燥まで室内完結するため、バルコニーがない・外干しができない住居でも快適に使えます。
どちらを買うか迷ったときの決め方
以下の3つの質問に答えてみてください。
- 乾燥まで自動でやりたいか?→ YES ならドラム式一択
- 予算は10万円以下に抑えたいか?→ YES なら縦型が現実的
- 泥汚れが日常的に多いか?→ YES なら縦型(またはドラム式上位モデル)
1つ目でYESが出た時点でドラム式に決めてしまっても問題ありません。乾燥性能の差は非常に大きく、一度体験すると縦型には戻れない方が多いのが実態です。
メーカー別の特徴が気になる方はドラム式洗濯機メーカー比較(パナソニック・日立・東芝・シャープ)もご覧ください。
まとめ
ドラム式と縦型、どちらが優れているというわけではなく、あなたのライフスタイルに合った選択が正解です。
- 乾燥まで全自動・家事の手間を減らしたい → ドラム式
- 洗浄力・初期コスト重視 → 縦型
どちらを選ぶにしても、設置スペースの採寸と容量の確認だけは必ず事前に行いましょう。後悔のない選択ができることを願っています。
よくある質問
Q. ドラム式と縦型、電気代はどちらが安いですか?
洗濯だけならほとんど同じです。パナソニックの12kgで比べると、1回あたりドラム式68Wh・縦型70Whで、金額にすると0.1円の差しかありません。「ドラム式は省エネ」と言われるのは、乾燥まで含めたときの話です。
差が出るのは水道代のほうで、83L対139Lと1.7倍違います。毎日使うと年間で約4,900円の差です。なお今回比べた縦型は乾燥機能を持たない(化繊2kgの風乾燥のみ)ため、乾燥の電気代を比べること自体ができません。
Q. 共働き世帯にはどちらが向いていますか?
共働き世帯にはドラム式が強くおすすめです。乾燥まで全自動で完結するため、帰宅後すぐ取り出して畳むだけで洗濯が終わります。洗濯物を干す・取り込む手間が完全になくなるのは大きなメリットです。
Q. ドラム式は縦型より洗浄力が劣りますか?
泥汚れ・固形汚れは縦型が得意ですが、皮脂汚れや汗汚れは同等以上の性能があります。近年のドラム式は温水洗浄・スチーム・超微細泡機能で差が縮まっており、日常的な洗濯なら大きな差は感じにくいでしょう。
Q. 一人暮らしにはドラム式と縦型どちらが向いていますか?
コストを抑えるなら縦型、利便性を重視するならドラム式です。一人暮らし用のドラム式は選択肢が限られますが、仕事が忙しい方には「洗濯を考えない生活」が実現できるドラム式が長期的な満足度が高い傾向にあります。
Q. 設置スペースが狭い場合はどちらを選ぶべきですか?
縦型のほうが幅がコンパクトなモデルが多いです。ただしドラム式でも幅60cm以下のスリムモデルがあります。購入前に洗濯機置き場の幅・奥行きを必ず測り、扉が開くスペースも確認してください。
Q. ドラム式は本当に衣類が傷みにくいですか?
ヒートポンプ乾燥のドラム式であれば、低温で乾燥するため衣類への負担が少ないです。縦型のヒーター乾燥と比べると、縮み・傷みのリスクが低く、ニットやデリケートな素材も安心して乾燥できます。


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