「ドラム式洗濯機はやめとけ」という言葉は、購入を考えて検索すると必ずと言っていいほど目にします。
「やめとけ」と言われる理由は7つありますが、その多くは機種選びと設置前の確認で避けられます。本当に向かないのは「泥汚れの多い家庭」「設置スペースが足りない家」「乾燥機能を使わない外干し派」の3タイプです。
この記事では、7つの理由をメーカー公式の数値で確かめ、向かない人・向いている人の特徴、購入前のチェックリスト、理由ごとに選びたい機種をまとめました。
理由ごとに選びたい機種を先に知りたい方は、「やめとけ」の理由を機種選びで減らせる3台から読めます。
ドラム式洗濯機はやめとけと言われる7つの理由
①本体価格が縦型の2〜3倍する
縦型洗濯機が5〜10万円で買えるのに対し、ドラム式は15〜30万円が中心です。この価格差が「やめとけ」と言われる一番の理由です。
ただし、ドラム式は「洗濯機+乾燥機+干す時間」を1台にまとめた家電です。毎日乾燥まで使うなら、干す作業がなくなる分の時間を買っていると考えられます。最近は10万円台前半で買えるモデルも増えてきました。
どの価格帯にどんな機種があるかは、ドラム式洗濯乾燥機おすすめ5選で比較しています。
②サイズが大きく、設置・搬入でつまずく
ドラム式は縦型より奥行きが大きく、さらに前に扉を開くスペースが必要です。「買ったのに脱衣所に入らなかった」「玄関や廊下を通らなかった」という失敗は、返品もきかないことが多く、後悔の中でも取り返しがつきにくいものです。
- 設置場所の幅・奥行き・高さ
- 扉を開くためのスペース
- 搬入経路(玄関・廊下・階段の曲がり角・エレベーター)
この3点をメジャーで測ってから機種を選べば、この失敗は防げます。記事の後半にチェックリストをまとめました。
③泥汚れ・頑固な汚れは縦型に分がある
ドラム式は衣類を持ち上げて落とす「叩き洗い」、縦型は水の中で揉み込む「もみ洗い」です。泥汚れや食べこぼしのような頑固な汚れは、縦型のほうが落ちやすいと言われています。
子どもの運動着や作業着が毎日出る家庭では、縦型を選ぶほうが合理的な場合もあります。一方で、温水洗浄や予洗いコースを搭載したドラム式なら、洗浄力をかなり補えます。
④乾燥フィルターの掃除が毎回必要
乾燥を使うたびに糸くずやほこりがフィルターに溜まります。放置すると乾燥が弱くなり、臭いや故障の原因にもなるため、こまめな掃除が前提の家電です。これを「毎日のことだから面倒」と感じる人は確かにいます。
ただし最近は、乾燥フィルターの掃除そのものをなくした機種も出ています。日立のヒートポンプ式ビッグドラム(2023年以降のモデル)は乾燥フィルターがなく、シャープのES-12X1は乾燥フィルターを含む4か所を自動でお掃除します。手入れの手間はメーカーごとに差が大きいので、ドラム式洗濯機メーカー比較で確認してみてください。
⑤故障したときの修理費が高い
ドラム式は精密部品が多く、故障時の修理費が5〜10万円になるケースもあります。ここは正直に言って弱点です。
現実的な備えは、購入時にメーカーの長期保証や家電量販店の延長保証(5〜10年)に入っておくことです。保証に入れるかどうかは購入前に必ず確認しましょう。
⑥洗濯だけだと時間が長め
ドラム式は少ない水で洗う構造のため、「洗い」だけなら縦型より時間がかかる傾向があります。
ただ、ドラム式の本領は「洗濯から乾燥まで通しで回して、干す作業をなくす」ことです。乾燥を使わず洗濯だけで使うつもりなら、安くて洗浄力の強い縦型のほうが向いています。
⑦詰め込むと乾かない
ドラム式の乾燥容量は、洗濯容量の半分程度です(例:洗濯12kg・乾燥6kg)。洗濯はできても、その量のまま乾燥まで回すと「乾かない」「時間が倍かかる」となります。
「思ったより乾かない」という口コミの多くは、この詰め込みすぎか、乾燥方式の選択ミスが原因です。家族の1日分の洗濯量が乾燥容量に収まる機種を選ぶのがポイントです。
「電気代が高いからやめとけ」は、いまは半分ウソ
「ドラム式は電気代が高い」という声もありますが、これは乾燥方式と使うコースでまったく変わります。洗濯から乾燥まで毎日使った場合の目安を、メーカー公式の数値で比べました。
| 乾燥方式(例の機種・コース) | 1回の消費電力量 | 1回の電気代 | 毎日使った年間 |
|---|---|---|---|
| ヒーター式(シャープ ES-7S2・7kg) | 約1,600Wh | 約50円 | 約18,100円 |
| ヒートポンプ式(東芝 TW-127XM5・標準) | 約1,330Wh | 約41円 | 約15,000円 |
| ヒートポンプ式(日立 BD-SX130M・標準) | 約1,150Wh | 約36円 | 約13,000円 |
| ヒートポンプ式(パナソニック NA-LX129E・標準) | 約800Wh | 約25円 | 約9,100円 |
| ハイブリッド式(シャープ ES-12X1) | 約590Wh | 約18円 | 約6,700円 |
各メーカーが公式サイトで公表している「洗濯から乾燥まで1回あたりの消費電力量」を、1kWhあたり31円(家庭電気製品公正取引協議会の目安単価)で計算しました。
同じヒートポンプ式でも、標準コースの電気代は機種によって1.7倍ほど違います。東芝と日立は、時間のかかる節電・省エネコースにすると約670〜680Whまで下がります。ヒーター式と省エネ型の差は、毎日使うと年間で1万円前後になります。
電気代は「ドラム式だから高い」のではなく、乾燥方式とコースで決まります。買う前に、公式サイトの仕様表で「洗濯〜乾燥時」の消費電力量を見ておきましょう。
ドラム式洗濯機が向かない人・向いている人
向かない人(この3タイプは縦型がおすすめ)
- 運動着・作業着・部活のユニフォームが毎日出る泥汚れの多い家庭は、洗浄力の強い縦型のほうが合っています
- 測ってみて入らない設置スペース・搬入経路が足りない家は、無理をせず縦型と衣類乾燥機の組み合わせを考えましょう
- 乾燥機能をほぼ使わない外干し派は、ドラム式の価格差を回収できません
向いている人
- 共働きなどで、家事の時間をとにかく減らしたい人
- 毎日乾燥まで使い、「干す・取り込む」作業をなくしたい人
- 花粉や梅雨、夜間の洗濯などで外干ししたくない人
共働き家庭での選び方は、共働き向けドラム式洗濯乾燥機の選び方で詳しく解説しています。縦型と迷っている方はドラム式vs縦型の徹底比較も参考にしてください。
後悔しないための購入前チェックリスト5つ
- 設置場所の幅・奥行き・高さと、扉を開くスペースを測った
- 搬入経路(玄関・廊下・エレベーター・階段の曲がり角)の幅を測った
- 乾燥方式がヒートポンプ式またはハイブリッド式であることを確認した
- 乾燥容量が家族の1日分の洗濯量をカバーできることを確認した
- 長期保証(5〜10年)に入れることを確認した
この5つを満たしていれば、「やめとけ」と言われる失敗の大半は避けられます。
「やめとけ」の理由を機種選びで減らせる3台
7つの理由のうち、手入れ・電気代と音・価格の3つは、選ぶ機種で大きく変わります。理由ごとに、いま買える機種を1台ずつ挙げます。価格は2026年10月2日に価格.comで調べた最安値です。
手入れの手間を減らしたいなら|日立 BD-SX130ML(約224,000円)
④の乾燥フィルター掃除が、そもそも要らない機種です。日立の「らくメンテ」は乾燥フィルターそのものがなく、毎回の糸くず取りがありません。洗濯から乾燥までは約93分です。
以前はタッチパネルのBD-STX130MLを載せていましたが、扱う店がほとんどなくなりました。そこで、中身が同じで操作パネルがボタン式のBD-SX130MLに替えています。
電気は標準コースで1回約1,150Whと多めです。省エネコースにすれば約680Wh(約200分)まで下がります。本体は約93kgと重く、幅630mm・高さ1,065mmあるので、設置場所は先に測ってください。
この機種は2025年モデルで、2026年8月に新型が出ました。型落ちになってからは扱う店が減り、値段は下がっていません。約224,000円は、2026年10月16日に価格.comで調べたホワイトの最安値です。下のカードはダークグレーで、Amazonでは248,000円でした。新型との違いは日立 BD-STX130P vs BD-STX130Mの比較にまとめました。
電気代と運転音を抑えたいなら|シャープ ES-12X1(約191,000円)
②の電気代と、夜に回したときの音が気になる人に向く機種です。洗濯から乾燥まで1回約590Whで、日立の標準コースの半分ほどです。乾燥中の運転音は約42dBで、日立の約49dBより静かです。
その代わり、洗濯から乾燥までは約150分かかり、日立より1時間近く長くなります。高さも1,120mmあるので、洗濯機の上に棚がある家は高さを測っておいてください。
本体価格を抑えたいなら|東芝 TW-127XM5L(約167,000円)
①の価格の高さが一番引っかかる人向けです。洗濯12kg・乾燥7kgのヒートポンプ式で、3台の中では最も安く買えます。洗濯から乾燥までは約89分と、3台の中で一番速く終わります。
一方で、標準コースの電気は1回約1,330Whと3台の中で最も多く使います。急がない日は「乾燥節電」(約670Wh・約215分)にすると、電気代をおよそ半分にできます。
どの機種を選んでも、設置場所と搬入経路を測ることと、長期保証に入ることは欠かせません。
まとめ:やめとけと言われる理由の大半は、選び方で避けられる
- 「やめとけ」と言われる理由は7つあるが、多くは機種選びと設置前の確認で回避できる
- 本当に向かないのは「泥汚れが多い」「スペースがない」「乾燥を使わない」の3タイプ
- 電気代は乾燥方式とコースで決まり、ヒーター式と省エネ型では年間1万円前後の差がある
- 手入れ・電気代・価格の不満は、機種選びで小さくできる
- 購入前チェックリスト5つを確認してから選ぶ
私自身もパナソニックのドラム式を使っていますが、洗濯から乾燥まで全自動になったことで、毎日の家事負担は目に見えて減りました。条件が合う家庭にとっては、価格に見合う価値のある家電だと感じています。


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